賃貸の物件探しをしていく過程で、不動産会社から「フリーレント」という言葉を聞くことがあると思います。
聞き馴染みのない単語なので、「フリーレントってなんか怪しい?」」と感じる場合もありますよね。
全くその心配は入りません。むしろお客様にプラスが大きいものですよ。
フリーレントとは「家賃が無料」という意味で、不動産業界では「入居後一定期間のみ家賃が無料になる賃貸物件」のことを指すのに使われます。
この記事では、
- フリーレント賃貸の意味
- フリーレントを適用する理由
- フリーレントのメリットと注意点
- フリーレントを探す時のポイント
上記がわかります。
意味や仕組みなどを理解できれば、怪しさもなく、賢くフリーレント制度を利用できるはずです。
得を考えつつ気持ちよく物件探しをしていきましょう。
1.フリーレント賃貸の意味は?基本情報となぜを解説!

賃貸の物件探しをしている時や、不動産会社に相談する中で、「フリーレント」というワードを見たり聞いたりすることがあると思います。
普段の生活の中ではもちろん聞き馴染みのないワードなので、意味も何が何だかわかりませんよね。
「フリーレント」とは「家賃が無料」という意味で、「フリーレントの賃貸物件」は「入居後一定期間のみ家賃が無料になる賃貸物件」のことを指します。
実際にホームスナイパーでも、フリーレント物件を契約して1ヵ月分家賃が無料となり、満足されたお客様がいますよ。

メリットの多いフリーレント物件ですが、仕組みはどうなっているのか、特別な理由があるのかなど気になりますよね。
以下で噛み砕いて説明していきます。
1-1.フリーレントの基本情報
意味がわかるほど良い話ばかりで、「本当なの?裏があるんじゃない?」と疑心暗鬼になるのが人間です。

賃貸契約の際には、敷金礼金、保証料など大きな金額は必要ですが、フリーレントなら、上記のように入居のための初期費用をかなり抑えることが可能です。
まずは、そんな良いことばかりのフリーレントの基本情報を少し深堀りしておきましょう。
フリーレントを利用するには、賃貸借り契約書の「フリーレントに関する条件」を守る必要があります。
フリーレント期間が1か月の契約住戸の場合は入居開始可能日から1年以上の継続入居が、フリーレント期間が2か月の契約住戸の場合は入居開始可能日から2年以上の継続入居が条件です。
引用:UR賃貸住宅
フリーレント期間によって、継続しなければいけない入居期間も異なるので、不動産会社にしっかりと話を聞くことをおすすめします。
長く住めそうな物件を選んでおけば、自然に継続しなければいけない入居期間は達成できるので、自分自身の条件をある程度クリアした物件を選択しましょう。
また、基本的に、人気のある物件にはフリーレントがついていないことの方が多いですが、新築だとフリーレントがつきやすいことがあります。
必ずしも築年数が古いからお得になっているとは限らないのが、面白いところですよね。
新築物件でフリーレントがついている物件を不動産会社に聞いてみれば一発でわかります。
賃貸物件を探す中で、間取りや利便性はもちろん条件に入れますが、フリーレントの条件も追加して探してみると、選択肢がより広がるかもしれませんね。
1-2.フリーレントはなぜ無料になる?
多少の条件がありながらも良いことなかりのフリーレント物件ですが、なぜこのような制度をわざわざ取るのでしょうか。
ズバリ、不動産会社や大家さんにとっては、空室を作ることなく家賃収入を確実に得ることができるというメリットがあるためです。
賃貸のフリーレント物件では、空室が続いてしまいそうな物件を、借主が借りやすい条件を追加することで、早めに入居してもらえるというのが狙いなのです。
借主にとっても不動産会社と大家さんにとってもwin-winの関係になれるというわけです。
また、大家さんが家賃の値下げをせずフリーレントの形態をとる理由が2つあります。
- 同じ条件の部屋にすでに入居している住民から、家賃の減額を求められる可能性が高まるため
- 長期的にみると収入の総額がフリーレントの方がわずかに高いため
あらゆる観点や懸念点を考慮した上で、考えられた形態が「フリーレント」なんです。
お客様には不利のない条件なので、フリーレント物件が自身の条件と合致していれば、迷うことなく利用することをおすすめします。
2.フリーレントの賃貸はメリットと注意点がある!

不動産会社と借主の間で、お互いが気持ちよく契約できるのが賃貸のフリーレント物件ですね。
フリーレント物件を利用するにあたって、借主にとってどんなメリットと注意点があるのでしょうか。
メリットには初期費用の軽減や二重家賃の回避などがあり、注意点には家賃が割高の可能性や物件数の少なさが挙げられます。
「事故物件なのでは?」と心配することもありますよね。
大家側と不動産会社側が、フリーレント期間後の家賃の見通しが立ちやすく、安心して契約できるという背景があるため、お部屋に事情があるなどの心配は無用ですよ。
メリットと注意点を分けて詳しく見てみましょう。
2-1.フリーレントのメリット
フリーレント物件を選んだ際の借主側のメリットを4つ挙げていきます。
- 初期費用を抑えられる
- 二重家賃を避けられる
- ゆったりとしたスケジュールにできる
- 物件の早期確保が可能
ただでさえ引越しは慌ただしいです。
慌てずに入居の日を迎えられると、身も心も穏やかなまま新しい気持ちでいられますよね。
2-1-1.①初期費用を抑えられる
引っ越しにかかる初期費用をかなり抑えることができます。
下記に、2ヵ月間のフリーレント物件を条件にした例で比較してみました。
| 一般的な賃貸物件 | フリーレント物件 | |
| 敷金 | ◯ | ◯ |
| 礼金 | ◯ | ◯ |
| 仲介手数料 | ◯ | ◯ |
| 日割り家賃・日割り共益費 (入居日〜月末まで) | ◯ | 日割り共益費のみ◯ |
| 前払い家賃・前払い共益費 (翌月分) | ◯ | 前払い共益費のみ◯ |
| 保証料 | ◯ | ◯ |
日割りと前払いの家賃が全て不要になるわけですね。
家賃は生活費の中でもかなり大きな支出に含まれます。
初期費用が家賃の5〜6ヵ月分という大きな額が必要になるので、フリーレントで少しでも金額が浮くのであれば越したことはありません。
浮いた分を家具代に充てることもできますね。
実際にホームスナイパーでも、浮いた分をお食事代にあてたという口コミがあります。

さらに!ホームスナイパーを利用すると、仲介手数料も無料になるのでかなりお得ですよ。
フリーレントだけの利用よりも、仲介手数料無料の分がグッとお安くなるのでとにかく費用を抑えたい場合にはホームスナイパーをおすすめします。
2-1-2.②二重家賃を避けられる
二重家賃とは、新居の家賃を払いつつも、同時に旧居の家賃も払うことです。

下記の通り、フリーレント物件は、入居後数ヶ月間の家賃が無料になるので、退去手続きの後でも以前住んでいた家の家賃のみで済むことが多いです。

基本的に、退去の手続きは退去の1ヵ月前に申請しなくてはいけません。
退去する1ヵ月前を過ぎてしまった段階で退去手続きをしてしまうと、新居と同時並行で二重に家賃を払うことになります。
その点から、フリーレント物件では、入居後数ヶ月間が無料になるので、退去手続きが過ぎてしまった場合でも、旧居の家賃払いのみで済むのです。
退去のタイミングははっきりと決まっていない場合に、フリーレント物件は非常におすすめですよ。
2-1-3.③ゆったりとしたスケジュールにできる
フリーレント物件は、入居と解約のタイミングにそれほどこだわる必要がないので、スケジュールに余裕を持てます。
カップルやファミリー層では、近所に新居を決め、フリーレント期間中に自分たちで少しずつ荷物を運ぶ対策をとっていることもあるようですよ。
落ち着いて引っ越し準備ができ、新居を整えることもできるので、手続きのミスも防げそうですね。
2-1-4.④物件の早期確保が可能
空室を避けたい大家さんが、早期に入居者を確保するためにフリーレントを導入します。
そのため、競争の激しいエリアでは他の物件と差別化を図れる上、早い段階で手に入れることができます。
新築物件でも、フリーレントを取り入れていることが増えてきているので、早期に確保できれば、取られてしまう心配もなく安心ですね。
2-2.フリーレントの注意点
フリーレント物件を選んだ際、借主が注意しなくてはいけないことを4つ挙げていきます。
- 解約時の違約金発生リスクがある
- あくまで無料になるのは家賃だけ
- 希望物件が見つかりにくい可能性もある
- 家賃が割高になる可能性もある
- 契約更新月の間違い
メリットの多いフリーレント物件だからこそ、選ぶ際には注意しなくてはいけない事柄を必ず抑えておきましょう。
決定材料にもなり、自身の安心感にもつながりますよ。
2-2-1.①解約時の違約金発生リスクがある

フリーレント物件には、短期違約金がセットで特約に含まれていることが多いのが現状です。
無料期間だけ住み、フリーレント期間が終了したら別のフリーレント物件に引っ越すという状況を防ぐためです。
基本的には、短期違約金の期間が1〜2年間に設定されており、契約書にはしっかりと記載があります。

もしも、1〜2年間の間で、急な引っ越しの可能性がある場合には、フリーレント物件は避けるのが無難ですよ。
違約金の金額については、家賃の1〜2ヵ月分など契約内容によって異なるので、しっかりと確認しておきましょう。
2-2-2.②あくまで無料になるのは家賃だけ

フリーレント物件は、あくまでも無料になるのは家賃のみで、共益費や管理費、退去費用は通常通りかかります。
例えば、よく起こりがちなトラブルで言えば、管理費や共益費、退去費用を払い忘れたことで管理会社や保証会社から催促がくるというもの。
後々面倒なことに巻き込まれる可能性もあるため、フリーレントを利用する際にはいつも以上に注意していきたいですよね。
「フリーレント=家賃だけ」と頭に入れ込んでおきましょう。
2-2-3.③希望物件が見つかりにくい可能性もある

フリーレント物件は、閑散期に選択肢が増える傾向にあるため、いつでも多く存在するとは限りません。
フリーレントにこだわって物件を探してしまうと、他の希望に合った物件がなく、苦労することになりかねないのです。
閑散期には、空室のリスクが高い時期にあたるので、運が良ければ通常の賃貸物件がフリーレント物件変わる可能性もあるかもしれませんね。
不動産会社に一度相談してみるといいでしょう。
フリーレントが当たり前と考えず、自身の希望に沿った物件がたまたまフリーレント物件だった場合に「ラッキー!」程度に思っておくのがいいと思います。
2-2-4.④家賃が割高になる可能性もある
フリーレント物件は、一般的な賃貸物件に比べて家賃が高めに設定されていることが多いです。
最初はフリーレントでお得だったものの、長期間住み続けると、総合的にみて費用が高くなってしまうということですね。
もちろん物件によっては当てはまらないものもありますが、家賃重視で物件探しをする場合は、長期的な部分を踏まえた上で探すことをおすすめします。
何を重視して探していくのかが重要になるので、優先する条件をあらかじめリスト化しておくとわかりやすく便利かと思います。
賃貸物件は無知の中探し始めないよう注意ですよ!
2-2-5.⑤契約更新月の間違い

フリーレントの契約更新月は「家賃が発生した月」ではなく「契約が開始された日」となります。
例えば、1月に1か月のフリーレント物件を契約した場合、家賃が発生するのは2月からですが、契約更新月は1月になります。
かなり多くの人が、家賃の支払い月を更新月と勘違いしてしまい、突然更新料の請求書が来て驚くことがあるのです。
契約書に記載がある更新月をしっかりと確認し、わからない部分は不動産会社へ事前に確認するなど対策をとっていくことがおすすめですよ。
3.フリーレント賃貸の探し方は?

直接店頭へ出向く場合は、下記のような「フリーレント◯ヶ月」などと広告が貼ってある不動産会社で紹介してくれます。

「でも仕事が忙しくて時間がない。時期がわかればいいな」と探し方や始めるタイミングを見失っているという場合もありますよね。
フリーレント物件の探し方は閑散期に探し始める、または不動産会社に交渉し始めることをおすすめします。
効率的に進む時期がわかれば、事前に仕事を調整したのちにフリーレント物件を探し始めることができますよね。
探し方を抑えられると、時間にゆとりを持って行動に移せるはずですよ。
3-1.閑散期が断然おすすめ!
不動産会社の閑散期(5月〜7月、10月〜12月)は、空室が続いてしまうリスクがあるためフリーレント物件が増える可能性があります。

大家さん側だと、空室が続いている賃貸の収入はゼロが続くため、入居者を一刻も早い段階で決めておきたいと考えるのです。
そのため、ただでさえ空室が多い閑散期に、他と差別化のできるフリーレントの導入率が上がるわけですね。
繁忙期(1〜3月、9月前後)を避けることで、よりフリーレントの期間を利用しやすくなり、時間も気持ちも余裕を持って引越しができると思います。
3-2.ダメもとで不動産会社へ交渉!
賃貸の物件サイトでフリーレントがついていなくても、それほど忙しくない閑散期に不動産会社へ交渉することで、フリーレントをつけてもらえる可能性があります。
ただし、駅近や築浅の場合は閑散期でも入居率が高い傾向にあるため、なかなか交渉は難しくなります。
また、交渉もめんどくさく、フリーレント物件もわからなければ、不動産会社に直接丸投げで相談するのが早いです。
お部屋の希望条件や予算を決めておいた状態で、「フリーレント付きの賃貸物件を紹介していただきたい」と伝えればいいのです。
そこで運が良ければ、不動産会社が通常物件をフリーレント付きに変更してくれることがあるかもしれませんね。
とにかく、相談してみないとわからないことばかりだと思うので、一旦どう動くのがベストなのか、聞いてみることをおすすめします。
4.まとめ

- 「フリーレント」とは「家賃が無料」という意味で、「フリーレントの賃貸物件」は「入居後一定期間のみ家賃が無料になる賃貸物件」の意味である
- 通常の賃貸契約の際には、敷金礼金、保証料など大きな金額が必要だが、フリーレントは入居のための初期費用をかなり抑えることが可能
- 家賃を無料にできるのは、不動産会社や大家さんにとって空室を作ることなく家賃収入を確実に得ることができるというメリットがあるため
- フリーレント物件のメリットは、初期費用を抑えられる、二重家賃の回避などが挙げられる
- フリーレント物件の注意点は、解約時の違約金や物件数の少なさ、家賃の割高などが挙げられる
- フリーレント物件は閑散期に探し始める、または不動産会社に交渉し始めることがおすすめ
- 不動産会社の閑散期(5月〜7月、10月〜12月)は、空室が続いてしまうリスクがあるためフリーレント物件が増える可能性がある
- 賃貸の物件サイトでフリーレントがついていなくても、閑散期に不動産会社へ交渉することで、フリーレントをつけてもらえる可能性がある
フリーレントがなぜ導入されているかの意味についてこれほど深く考えることはないと思います。
自身が引越しをする身になると、賃貸物件は様々な条件や策のもとでよく考えられて売り出されていることがわかりますよね。
選んだ物件がついでにフリーレントだったという際は、特に疑問を持つ必要もなく、断る必要もないですよ。
少しでも安く抑えられて、他のことに回せるお金ができたと思いましょう。
賢くフリーレントなどのサービスを活用して、引越し準備を楽しくスムーズに進めてみてください!






































